看取りとターミナルケアの違い|QOL向上を目指す看取りに携われる施設一覧
2023/05/01
「ターミナルケアと看取りの違いは?」「看取りに対応した施設で働きたい」
本記事では、看取りに興味のある方だけでなく、介護現場で働く全ての方が関わる「ターミナルケア(終末期医療)」や「QOL(クオリティ・オブ・ライフ)」についてまとめてみました。
看取りに携わりたいと思ったら、そのまま求人情報を探せるよう、対応施設の一覧も合わせて紹介しています。
看取りとは
まずはそもそもの「看取り」が担う役割について整理していきたいと思います。
QOL向上を目指す看取りケア
看取りケアとは、病気や老衰によって回復が見込まれないと判断された方たちが、残された時間を可能な限り自分らしく過ごしていただけるようにケアをすることを目的としています。
積極的な治療はせず、痛みや不快感などを取り除き、精神的に穏やかな状態でいてもらうためのケアを行います。
看取りと同時に語られることが多いのが「QOL(クオリティ・オブ・ライフ)」、つまり「生活の質」の向上についてです。
医療機関ではなく、過ごし慣れた介護施設や自宅で看取りを受けることで、単なる延命ではなく人間の尊厳を保ったまま静かにその時を迎えることができます。
介護と看護、ターミナルケア(終末医療)との違い
ターミナルケアが医療的ケアを中心としたどちらかと言うと看護であるのに対し、「看取り」は食事や排せつの介助、褥瘡(じょくそう)の防止など、日常生活のケアを中心としています。
どちらを選択するかは本人やご家族の意思によるところですが、全ての介護施設で対応している訳ではありません。
看取りを行うためにはご家族から看取り介護指針、重要事項説明書などの書類に同意をいただくことが必要です。
また、看取りケアの最中に本人やご家族の意思に変更があった場合には、そちらが優先されます。
看取りに関われる施設一覧
少しお金の話になりますが、介護保険には「看取り介護加算」というものがあり、これは介護事業所が国に対して「要件を満たせば、通常料金に上乗せして報酬を請求できる」という意味になります。
介護施設は、特定の条件を満たせば「看取り」ケアを行うことができるというわけですね。
下記、事業所別に看取りを行なっている施設を一覧でまとめました。
種類 | 入居型有無 | 受け入れ対象 | 看取り | |||
---|---|---|---|---|---|---|
自立 | 要支援 | 要介護 | ||||
民間施設 | 介護付有料老人ホーム | ○ | △ | △ | ○ | ○ |
住宅型有料老人ホーム | ○ | ○ | ○ | △ | ○ | |
健康型有料老人ホーム | ○ | ○ | △ | × | × | |
サービス付き高齢者向け住宅 (サ高住) | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
グループホーム | ○ | △ | △ | ○ | △ | |
公的施設 | 特別養護老人ホーム(特養) | ○ | × | × | ○ | ○ |
介護老人保健施設(老健) | ○ | × | × | ○ | × | |
介護療養型医療施設(療養病床) | ○ | × | × | ○ | × | |
ケアハウス | ○ | ○ | ○ | ○ | △ |
就職・転職の際はぜひ参考にしてみてください。
QOLを高めて尊厳を守る看取りケア
最後まで医療をするのか、看取りを選ぶのかどちらが正解はわかりませんが、住み慣れた場所での看取りを選択された場合には、介護職として全力でサポートしたいですよね。
ご利用者のQOLを向上させ、最後まで後悔なくお付き合いできるよう、看取りケアについて考えてみてはいかがでしょうか。
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